トレンド系のテクニカル指標。考案者はジョン・A・ボリンジャー (John A. Bollinger)。一般には逆張りに分類されることが多いが、ボリンジャーは順張りに使用している。「Bollinger on Bollinger Bands」(ISBN 0071373683)、「ボリンジャー・バンド入門」(ISBN 4939103536)にて、利用法が紹介されている。
ボリンジャーは1980年代に発表。ただし、平均+誤差の標準偏差という考え方は金融の世界に大昔からある。例えば、1973年に発表されたブラック・ショールズ方程式もこの考え方に基づいている。
算出方法は、
ボリンジャーバンド = x日の移動平均 ± x日の標準偏差 × y
yとしては、2が使われることが多い。移動平均は、単純移動平均が使われることが多いが、単純以外も使われることがある。単純以外を使用する場合は、標準偏差ではなく、移動平均に対する誤差の二乗平均平方根となる。
背後にある理論としては、値動きの正規分布を前提としている。線形自己回帰移動平均モデルと同じ考え方に基づいている。ただし、現実としては、平均からの誤差は正規分布から大きく離れた分布となる。そのため、あくまでも、ボラティリティを測る尺度として、誤差の二乗平均平方根が使われているに過ぎない。正規分布ではないことは、経済物理学を参照。
投資判断は、トレンドが出ているときは終値が上のバンドを上抜いたら買い、下のバンドを下抜いたら売り。レンジ相場のときは逆パターンに利用される。
Originally posted 2019-08-28 11:01:19.