ボリンジャーバンドとは

トレンド系のテクニカル指標。考案者はジョン・A・ボリンジャー (John A. Bollinger)。一般には逆張りに分類されることが多いが、ボリンジャーは順張りに使用している。「Bollinger on Bollinger Bands」(ISBN 0071373683)、「ボリンジャー・バンド入門」(ISBN 4939103536)にて、利用法が紹介されている。

ボリンジャーは1980年代に発表。ただし、平均+誤差の標準偏差という考え方は金融の世界に大昔からある。例えば、1973年に発表されたブラック・ショールズ方程式もこの考え方に基づいている。

算出方法は、

ボリンジャーバンド = x日の移動平均 ± x日の標準偏差 × y

yとしては、2が使われることが多い。移動平均は、単純移動平均が使われることが多いが、単純以外も使われることがある。単純以外を使用する場合は、標準偏差ではなく、移動平均に対する誤差の二乗平均平方根となる。

背後にある理論としては、値動きの正規分布を前提としている。線形自己回帰移動平均モデルと同じ考え方に基づいている。ただし、現実としては、平均からの誤差は正規分布から大きく離れた分布となる。そのため、あくまでも、ボラティリティを測る尺度として、誤差の二乗平均平方根が使われているに過ぎない。正規分布ではないことは、経済物理学を参照。

投資判断は、トレンドが出ているときは終値が上のバンドを上抜いたら買い、下のバンドを下抜いたら売り。レンジ相場のときは逆パターンに利用される。

Originally posted 2019-08-28 11:01:19.

DMIとは

英語では、Directional Movement Index。Average Directional Movement Index とも言う。日本語訳は、方向性指数。トレンド系のテクニカル指標である。ADX, +DI, -DI という3つの指標を利用する。ADX は Average Directional Index の略。DI は Directional Indicator の略。

考案者はJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア (J. Welles Wilder, Jr.)。1978年に「New Concepts in Technical Trading Systems」(ISBN 0894590278) にて発表。本書の和訳は、「ワイルダーのテクニカル分析入門」(ISBN 4939103633)。

定義
定義は以下の通り。

DMの定義。擬似コードを含む。+DM も -DMも0以上の実数。
HighMove = 高値 – 前日高値
LowMove = 前日安値 – 安値
if (HighMove > LowMove && HighMove > 0) { +DM = HighMove; } else { +DM = 0; }
if (HighMove < LowMove && LowMove > 0) { -DM = LowMove; } else { -DM = 0; }
True Range, Average True Rangeの定義。TRとATRは0以上の実数。
TR = max(高値 – 安値, 高値 – 前日終値, 前日終値 – 安値)
ATR = TR の移動平均
DIの定義
+DI = +DM の移動平均 / ATR * 100
-DI = -DM の移動平均 / ATR * 100
DX, ADXの定義
{\displaystyle DX={|{\mbox{+DI}}-{\mbox{-DI}}| \over {\mbox{+DI}}+{\mbox{-DI}}}\times 100} {\displaystyle DX={|{\mbox{+DI}}-{\mbox{-DI}}| \over {\mbox{+DI}}+{\mbox{-DI}}}\times 100}
ADX = DX の移動平均
Wilderは移動平均には、14日の修正移動平均を使っていた。14日の単純移動平均が使われることも多い。それ以外の移動平均が使われることもある。

RSIと同一人物が同一書籍で発表した物であるが、RSIを改良した定義となっている。

トレンド判定
+DI > -DI ならば上げトレンド、+DI < -DI ならば下げトレンド。ADXはトレンドの強さを表現する指標。ADX >= 40なら強いトレンド、ADX <= 20なら弱いトレンド。

Originally posted 2019-08-28 11:01:40.

CCIとは

Commodity Channel Index。商品チャンネル指数。Donald Lambertが1980年に発表。移動平均からの乖離を平均偏差で割った物。移動平均乖離率を改良した物。オシレーター系のテクニカル指標。

絶対値の2乗を使う標準偏差ではなく、絶対値の1乗である平均偏差を使うことにより、分母である偏差は外れ値の影響を受けにくくなり、逆にCCIは外れ値をより明確に示すようになる。

定義。

{\displaystyle CCI={\frac {1}{0.015}}{\frac {p_{t}-SMA(p_{t})}{\sigma (p_{t})}}} {\displaystyle CCI={\frac {1}{0.015}}{\frac {p_{t}-SMA(p_{t})}{\sigma (p_{t})}}},
{\displaystyle p_{t}} {\displaystyle p_{t}} = (高値 + 安値 + 終値) / 3
{\displaystyle \sigma (p_{t})} {\displaystyle \sigma (p_{t})} = 平均偏差。 {\displaystyle |p_{t}-SMA(p_{t})|} {\displaystyle |p_{t}-SMA(p_{t})|}のn日間の平均。
SMA は単純移動平均(n日)

トレンド判定は、

-100以下から、-100以上になるとき、上げトレンドの始まり。
100以上から、100以下になるとき、下げトレンドの始まり。
{\displaystyle CCI>=100} {\displaystyle CCI>=100}というのは平均偏差の1.5倍以上に大きく乖離したことを意味する。

0以上なら上げトレンド、0以下なら下げトレンド、という判定法は、移動平均でのトレンド判定法と同じになる。ただし、その判定法よりもより早い段階で判定する。

CCI/MA
CCIの移動平均、つまり、シグナルをとり、

CCI > CCI/MA なら CCI が上げトレンドなので価格も上げトレンド
CCI < CCI/MA なら CCI が下げトレンドなので価格も下げトレンド
という判定法。

Originally posted 2019-08-28 11:00:33.

RSIとは

オシレーター系のテクニカル指標。英語では、 Relative Strength Index で、頭文字のRSIで呼ばれるのが一般的である。日本語では、相対力指数。

単にRSIといった場合、CutlerのRSIを指すことが多い。

WilderのRSI
考案者はJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア (J. Welles Wilder, Jr.)。1978年に「New Concepts in Technical Trading Systems」(ISBN 0894590278) にて発表。

算出方法は

RSI = 値上がり幅の指数移動平均(α) ÷ (値上がり幅の指数移動平均(α) + 値下がり幅の指数移動平均(α)) × 100

α=1/14を使うのをワイルダーは推奨している。つまり、14日の修正移動平均。30以下では売られすぎ70以上では買われすぎの水準と言える。

ロバート・バーンズのDirectional Relative Volatility (DRV)も同じ物。 {\displaystyle {\mbox{DRV}}={\mbox{RSI}}/50-1} {\displaystyle {\mbox{DRV}}={\mbox{RSI}}/50-1}。

CutlerのRSI
WilderのRSIの指数移動平均を単純移動平均に置き換えた物をCutlerのRSIという。

算出方法は

RSI = n日間の値上がり幅合計 ÷ (n日間の値上がり幅合計 + n日間の値下がり幅合計) × 100

nとして、14や9を使うのが、一般的。30以下では売られすぎ70以上では買われすぎの水準と言える。

トゥーシャー・シャンデが1994年に発表した、Chande Momentum Oscillator (CMO) もCutlerのRSIと同じ物。 {\displaystyle {\mbox{CMO}}=2{\mbox{RSI}}-100} {\displaystyle {\mbox{CMO}}=2{\mbox{RSI}}-100}。

ストキャスティクスRSI
1994年にトゥーシャー・シャンデとスタンリー・クロールが「The New Technical Trader」(ISBN 0471597805)にて発表。RSIのストキャスティクス%K。指標の指標。

ストキャスティクスRSI = (RSI – n日間のRSIの最小値) ÷ (n日間のRSIの最大値 – n日間のRSIの最小値)
ストキャスティクスRSIシグナル = ストキャスティクスRSIの単純移動平均

RSIのストキャスティクス%Dは、

(RSI – n日間のRSIの最小値)の単純移動平均 ÷ (n日間のRSIの最大値 – n日間のRSIの最小値)の単純移動平均

であり、上記の単純移動平均(指標の指標の指標)がRSIのストキャスティクスSlow%Dである。

Originally posted 2019-08-28 11:00:57.

ローソク足チャートとは

ローソク足チャート(ローソクあしチャート)は、株価などの相場の値動きを時系列に沿って図表として表す手法の一つ。ローソクチャートともいう。

単位期間を定め、単位期間中に初めに付いた値段を始値(はじめね)、最後に付いた値段を終値(おわりね)、最も高い値段を高値(たかね)、最も安い値段を安値(やすね)とし、この四種の値段(四本値=よんほんね)をローソクと呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べて値段の変動をグラフとして表したものである。

ローソクには、始値よりも終値が高い陽線(ようせん)と、始値よりも終値が安い陰線(いんせん)の2種類がある。古くは陽線が赤、陰線が黒で書き表されていた事、値段が上ると明るい印象があり、下がると暗い印象がある事、相場の動きを陰陽道に絡めて考えた事などから陽線・陰線の名が付いている。相場に関する印刷物が刊行されるようになった際、コストの高いカラー印刷を嫌って陽線を白抜きの四角形、陰線を黒く塗り潰した四角形で表示する様に変化し、現在の紙媒体ではおおむね白と黒で表示する。

図のように、始値と終値をローソク足の実体で、期間中の安値と高値はそこから伸びるヒゲで表現する。なお、4つの値のうち、2つ(ないしそれ以上)が同じ値になると、ヒゲや実体のない変則的なローソク足になる。

ローソク一つあたりの期間が一日の場合は日足(ひあし)、一週間の場合は週足(しゅうあし)、一月の場合は月足(つきあし)、一年の場合は年足(ねんあし)と呼ぶ。

ローソク足は江戸時代に出羽国の本間宗久が発案し、大阪・堂島の米取引で使われたといわれている。現在は日本国内だけでなく世界中のヘッジファンドや個人投資家が、最も基本的なチャートの1つとしてローソク足チャートを利用している。

ローソク足は一般に移動平均線と一緒に描かれることが多い。またローソク足の下に出来高を表示することが多い。

Originally posted 2019-08-28 10:54:42.

ウィリアムズ%Rとは

オシレーター系のテクニカル指標。W%R、ウィリアムズ%R、Williams %Rと呼ばれる。考案者はラリー・ウィリアムズ (Larry Williams)。1966年に発表。

算出方法は、

W%R = (当日の終値-過去n日間の最高値) ÷ (過去n日間の最高値-過去n日間の最安値) × 100

数値は-100% – 0%となる。値は、ストキャスティクスの %K – 100 と同じ。発表時期は、ストキャスティクスの方が古い。短期間の値動きで上下に激しく振れる特性がある。

判断方法はRSIと同じである。これもRSIと同じくウィリアムズ自身はこの指標を自身が作った数多くの指標、投資法の中の一つと考えていて、この指標はそれほど信用していない。信用度は後に『Ultimate Oscillator(究極のオシレーター)』なる物を作る程度のものである。短期取引における反応性を重視したウィリアムズの考えがこの指標にも反映されている。

短期の値動きに対する反応が非常に早いが、それだけ目先の値動きに敏感になり騙しも多い。特に、大きなトレンドが発生した時に値が上下どちらかに張り付くガーベージトップ・ガーベージボトムという騙しが発生することが知られている。ガーベージトップ・ガーベージボトムを排除するために、他の指標も組み合わせて使用するべきである。

Originally posted 2019-08-28 10:55:01.

ストキャスティクスとは

ストキャスティクス(英語: Stochastic oscillator)は、株価のテクニカル分析において使用される指標。

米国のチャート分析家ジョージ・レーン(George Lane)によって1950年代に考案されたテクニカル指標。オシレーター(値幅分析)系指標の一種。 逆張りの投資手法において、よく用いられる指標である。

その一方で相場に明確なトレンドが出ているときは指標が天井または底に張り付いたままとなってしまう性質があるため、逆張り手法が全く機能しない時間帯がある点に注意する必要がある(これは全てのオシレーター指標に言えることでもある)。

定義
%K、%D、Slow%Dという3つの数値を使用する。Slow%Dは%SDやSDと表記されることもある。%Dラインがより重要であり、主要な相場転換シグナルを発する。変化に対する敏感さは、%K > %D > Slow%D の順である。

%Kと%Dの組み合わせをファースト・ストキャスティクス (fast stochastics)、%DとSlow%Dの組み合わせをスロー・ストキャスティクス (slow stochastics)という。

%K
%K={ (C-L9)÷(H9-L9) }×100%
C:当日終値
L9:過去x日間の最安値。xとしては、14, 9, 5 などが使用されることが多い。
H9:過去x日間の最高値
%D
%D=(H3÷L3)×100%
H3:(C-L9)のy日間合計。(C-L9)の単純移動平均。yとしては3が使われることが多い。
L3:(H9-L9)のy日間合計。(H9-L9)の単純移動平均。
Slow%D
Slow%D=%Dのz日の単純移動平均。zとしては、3が使われることが多い。
上記は日足での説明であるが、分足など他のタイムスケールでも同じ計算式である。

高値・安値の組み合わせではなく、終値のみを使用する方法もある。また、Slow%Dの計算方法として、単純以外の移動平均を使用する場合もある。

Originally posted 2019-08-28 10:53:45.

移動平均線とは

それ自体は統計分析などで広く使われていたが、アメリカのJ・E・グランビルによって相場分析に利用できることが広められた。 移動平均線は、過去の一定期間の株価の平均値から求める。5日移動平均線であれば、過去5日間の終値の平均値となる。テクニカル分析の指標として最も基本的なものであり、多くの投資家によって用いられている。

 

長期移動平均線と短期移動平均線
一般的に、チャートには長期と短期の2種類の移動平均線が表示される。

長期移動平均線は、週足では26週線、日足では25日線、日中足では4時間線を示すことが多い。
短期移動平均線は、週足では13週線、日足では5日線、日中足では1時間線を示すことが多い。
特に長期移動平均線は、株価のトレンド(基調)を暗示する場合が多く、これが上を向いているか、下を向いているかを見るだけで、株価の今後の変動を予測することが可能である。

昨今のIT技術の進歩により、独自分析したパラメータを使うことが多くなっている。

また、3つの移動平均線を同時に表示させて、判断する手法を取る投資家も少なくない。

ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)
短期移動平均線が、長期移動平均線を下から上に突き抜けることをゴールデンクロス(GC)と言い、一般的に投資家の間では買いの目安とされている。 逆に、上から下に突き抜けることをデッドクロス(DC)と言い、売りの目安とされている。

なお、長期移動平均線が下降している場合のGC・上昇している場合のDCは、一時的な株価の変動である場合が多く、この場合に買い向かったり売り向かったりするのは危険である。

Originally posted 2019-08-28 10:54:23.

大数の法則とは

大数の法則(たいすうのほうそく、英: Law of Large Numbers, LLN、仏: Loi des grands nombres)とは、確率論・統計学における基本定理の一つ。極限定理と呼ばれる定理の一種。

たとえばサイコロを振り、出た目を記録することを考える。このような試行を厖大に繰り返せば、出た目の平均(標本平均)が出る目の平均である 3.5 の近傍から外れる確率をいくらでも小さくできる。これは大数の法則から導かれる帰結の典型例である。より一般に、大数の法則は「独立同分布に従う可積分な確率変数列の標本平均は平均に収束する」と述べている。

厳密には、大数の法則はどのような意味で収束を考えるかに応じて、ヤコブ・ベルヌーイによる大数の弱法則 (WLLN: Weak Law of Large Numbers) と、エミール・ボレルやアンドレイ・コルモゴロフによる大数の強法則 (SLLN: Strong Law of Large Numbers) の2つに大別される。単に「大数の法則」と言った場合、どちらを指しているのかは文脈により判断する必要がある。

 

ある試行において特定の事象が起こる確率(数学的確率あるいは理論的確率)を p とする。さらに、そのような試行を繰り返したとき、得られる結果が他の結果に影響を及ぼすことがないものとする。このような前提条件の下で、厖大な回数の試行を重ねたとき、その事象が起きた相対頻度が収束した値(統計的確率あるいは経験的確率)はほとんど確実に p である。つまり、「ある試行において特定の事象の起こる確率」が「何度も繰り返し行った試行において特定の事象が起きた相対頻度の極限」とほとんど確実に一致する。これは大数の法則から導かれる重要な帰結の一つであり、上のような前提条件の下で経験的確率が理論的確率とほとんど確実に一致することの数学的な根拠を与える。

たとえばコイン投げ、つまりゆがみも偏りもない〈理想的なコイン〉を投げて出る表裏を当てるゲームを行うとする。ここで、〈理想的なコイン〉とは「それを投げるとき、各回の試行において表が出る確率も裏が出る確率もともに
1
2
である」という確率モデルそのもののことである。このとき、コイン投げの試行回数を限りなく増やせば、表が出る回数と裏が出る回数の比率はどちらも
1
2
に近づく。実際にコイン投げをしたとき、(微視的に)一部分だけ見たときには出方が偏って見えることがあったとしても、全体として(巨視的に)見れば、試行結果というものは各事象の起きる確率によって支配されているのだ、ということもできる。

試行の回数を時刻と見たとき、時刻無限大の極限において時間平均が相平均に一致するという意味で、エルゴード理論の最も単純な数学的定式化(エルゴード定理)のうちの一つであるといえる。

Originally posted 2019-08-28 10:53:26.

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Originally posted 2019-08-28 10:30:39.

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